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フィリップスシェーバー入門 肌への当て方(使い方)からメンテナンス方法まで

分解したパーツを並べた様子

フィリップスシェーバーは、日本で多く普及している往復式(ブラウンやパナソニックの方式)ではなく、回転式で駆動するシェーバーです。
ブラウンやパナソニックのシェーバーに慣れていると、フィリップスのシェーバーはとても奇異な形状に見えます。
しかし、「非常に肌に優しい」「注油不要」「使うだけで刃が研げている自動研磨システム」などの優れた特徴のあるフィリップスのシェーバーを、食わず嫌いで使わないのは勿体ない…
というわけで、フィリップス初心者の方向けの、フィリップス入門ページを作ってみました。

2012/03/29

外見

シェーバーを手に取った

これはHQ7390という機種。三つ目(刃が3つ)です。
フィリップスのシェーバーは大抵三つ目ですが、二つ目のモデルもあります。

刃を守る為の半透明の保護キャップがついています。
保護キャップをかぶせている状態でも通気の為の最低限の空間が確保されていて、刃が自然乾燥しやすいようになっています。

横から見た様子

横からのショット。ゴムの滑り止めが見える

サイドはゴムっぽい材質。
髭を剃っている時に手から滑り落ちないよう、指がひっかかるラインが形成されています。

刃のアップ

↓この画像はクリックすると拡大します。

刃の部分のアップ。3つの回転刃

三つの円の外周部、銀色に輝くクシ状のスリットが見えるでしょうか?
この隙間にヒゲが入り込み、中で回転している刃がカットする、という仕組み。
往復シェーバーの網刃では捉えられない長い毛や産毛(うぶげ)も、フィリップスの刃なら捉えられるというわけです。

フィリップスのシェーバーは、回しながら剃らなければならないかのように言われる事がありますが、ようするに、スリットにヒゲが入ればいいのです。
往復シェーバーのように毛の流れに逆らって直線的に下から上に動かすだけで剃れます。
あらゆる方向に向かってくせ毛が生えているような状況では、回すように動かす方が毛を取り込める可能性が高まる=剃り残しが減らせてベター、という事であって、必ずしも回しながら動かさなければならないという事ではありません

刃の動きが分かる動画

一つ一つの刃が顔の曲面にあわせて凹み(フローティングヘッド)、さらに、ヘッド全体が連動して凹む(リフレックスアクションシステム)という構造。
高級機になればなるほど、刃の動きの自由度が増し、肌への密着度が高くなります。

フタを開けると、こんな感じ

刃を回転させる軸が見えます

フタの部分はシェービングユニットと呼びます。シェービングユニットはワンプッシュで開けられます。
開けたところにヒゲ屑がたまる仕組み。

シェービングユニット部

刃を裏側から見る

フタの裏側は、こうなっています。
フタを開けたこの状態で、水やお湯で髭クズを洗い落とす、というお手入れ。
説明書によれば、水洗いのお手入れは「1週間に一度が目安」となっています。

シェービングユニットを分解

保持板と呼ばれるパーツを取り去る

シェービングユニット部は、分解する事ができます。
ばらばらに分解して、気が済むまで掃除したり、刃を交換したりができるわけです。
上の写真は、保持板(Retaining plate)を外したところ。保持板は、手で左にひねるだけで外せます。

内刃を取り外す

内刃を取り去る

保持板を外すと、刃が外せるようになります。
ここではピンセットを使っていますが、指で取り外せます。

内刃を取り去ったところ

3つの内刃を並べておきます

取り外した刃はキレイに並べておきます。
これには理由があります。
フィリップスのシェーバーは、刃が回転するたびに内刃が磨かれる自動研磨システム(Self-sharpening blades)になっているのですが、内刃と外刃の組み合わせを変えてしまうと切れ味が変わってしまう可能性があるのです。
説明書によると、「刃の組み合わせを変えてしまうと、刃の状態が元通りになるまで数週間かかる場合がある」とされています。
分かりやすく並べておけば、組み直す際に、刃の組み合わせを変えてしまう可能性を低くできる、というわけです。

外刃も取り外します

外刃を取り去ります

外刃も持ち上げるだけで外せます。

外刃と内刃を並べた様子

外した外刃も並べておきます

こんな感じで並べておけば、取り違える可能性を小さくできます。

内刃のアップ画像

↓この画像はクリックすると拡大します。

内刃のアップ。多数の小さな刃が円周に並んでいます

非常に精密に出来ていて、カッコイイです。
フィリップスのシェーバーは「リフト&カット」という二枚重ねの刃になっているとカタログに謳われていますが、内刃をよく見ると、それが事実である事が分かります。

ユニットフレーム(フタの枠)を取り外す

ユニットフレームを指で外す

シェービングユニットの枠をユニットフレームと呼びます。
これは、実は、外せます。
ユニットフレームが本体から外せる事を知らないと、不意に外れてしまったときに、かなりビックリします。

全てバラした様子

全てのパーツです

本体、ユニットフレーム、保持板、内刃、外刃、保護キャップ。

組み立ては、分解とは逆の手順で行います。
細かく分解できる機械モノって、けっこう楽しいです。

付属のクリーニングブラシ

付属のブラシ

水洗い出来ない場合にも掃除できるよう、ブラシが付いています。

内刃のお手入れ動画

月に1回程度の頻度で内刃に詰まったヒゲクズを取り除くと、常に切れ味の良い状態を保つ事ができます。

背面のトリマー

跳ね上げ式のトリマーが本体背面にあります

本体の背面に、トリマーが格納されています。
トリマーとは、もみあげ部などを整えるためもの。
長い毛をカットする役目のパーツです。

重さ

測りの上のシェーバー

187グラム。シェーバーとしては普通の重さですね。

電源アダプター

電源アダプターは小型軽量

伸び縮み自在のカールコード。
コンセントにつないだ状態でヒゲを剃る場合、カールコードだと便利です。

まとめ

独特の形状・動作をするフィリップスのシェーバー、いかがだったでしょうか。
細かく分解できるところなど、メカメカしくて、男心的に面白いんじゃないかと。

そして、剃り味について。
3大メーカー比較ページでも書きましたが、フィリップスシェーバーの肌への優しさは特筆ものです。
剃った後に肌がかさつく事がないので、アフターシェーブローションの類が不要になりました。
特に、一日二回ヒゲ剃りする人には、肌ダメージ的に考えて、フィリップスのシェーバーを是非ともおすすめしたいです。

このページで紹介しているHQ7390は現在入手困難ですが、後継モデルPT725A(従来のHQ7000シリーズと比べて電池スペックが30%向上したモデル)が入手可能です。

PT725A

他メーカーとの比較や、機種ごとの細かい仕様の違いなどは、すでにページを作ってありますので、下のリンクからどうぞ。


関連ページ
3大メーカーの電気シェーバーを買い揃えて比較してみたよ。フィリップスとパナソニックとブラウン。
フィリップスシェーバーの選び方/機種ごとの仕様の違いを超シンプルに箇条書きで比較するページ。
フィリップス シェーバー替え刃一覧表
関連リンク
フィリップス シェーバー グルーミング(フィリップス公式ページ)
フィリップスシェーバーのランキング(1時間ごとに更新)amazon.co.jpより
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