ヒゲの濃い私がカミソリを使うと、ほんの数日使用しただけで刃の剃り味が落ちてしまいます。
勿体ないと感じつつもやむを得ず替え刃交換してきたわけですが、実はこれ、年間で考えると相当な金額を消費している計算に。
…というわけで、刃を長持ちさせる方法を本気で研究してみました。
このページの要約:刃についた付着物を取り去り、乾燥させた状態で密封保管することで、寿命を延ばせる。
安全カミソリは刃が何枚か重ね合わせた状態で完全に固定されていますので、刃の裏側にアクセスする事は出来ません。
ゆえに、床屋さんが使うような一枚刃のストレート形カミソリと違って研ぐという行為は出来ないのです。
すなわち、1度開封してしまったら切れ味は悪くなる一方である、という事になります。
しかしながら、劣化プロセスの進行を抑えて寿命を延ばす方法はあります。
その方法とは、刃先の酸化(腐食)を防ぐ事です。
では、刃先の酸化を防ぐ為の具体的方法を説明します。
酸化を誘発するトリガーとなるのは皮膚カスなどの付着物ですので、カミソリを使い終えたらすぐに付着物を取り去りクリーンな状態にする事が肝要となります。
その方法とは、「拭く」です。
上のリンク先の動画は、いずれも刃先の付着物をジーンズ生地などを使ってぬぐい落としているもの。
一番下の動画は、ジーンズではなく、なんと自分の腕に擦りつける事で刃の付着物を落としています。
ヒゲを剃るときの方向とは逆方向にジーンズ(または腕)の上で刃を滑らせて、刃に付いた汚れをぬぐい落とすわけです。
私の場合は、メガネ拭きのトレシーを使っています。
上の画像で、白色の矢印が示す方向に刃を動かします。
逆方向に動かすと刃を傷めますので、方向は必ず一方方向で。
刃の付着物を拭き取る事と同じくらい大切な要素があります。
それは、水分を避けること。
出来るだけ乾燥させておく事で、刃の劣化プロセスの進行を遅らせる事が出来ます。
カミソリのホルダー(スタンド)の裏に未使用の替え刃を格納する場所がありますが、これは、いわば罠です。
ここに替え刃をセットして浴室や洗面所に置いていると、湿気の影響を受けてたちまち劣化してしまいます。
未使用の刃は、小さな箱にシリカゲルと共に密封してストックしておく事をオススメします。
では、現在使用中の刃はどう保管したら寿命を延ばせるのでしょうか。
私の場合は、縦長タイプのジップロックコンテナー(上の画像)を使い、大量のシリカゲルと共にカミソリをしまう事にしています。
ここまでしなくとも、使用後に浴室や洗面所に放置しない事を徹底するだけで、だいぶ違います。
カメラレンズのホコリを吹き飛ばすブロワーを持っている方は、使用後のカミソリの水分を吹き飛ばすのに使えるでしょう。
冷風(送風)モードのあるドライヤーで風を当てて水滴を吹き飛ばすという手も。
ただし、プラスチック部分が熱で変質する可能性があるので、温風をあてるのは避けた方がよいと思います。
空気中の酸素と化学反応を起こして刃先は腐食するわけですが、逆に言えば、刃先を空気に触れさせなければ腐食を防げます。
とは言っても刃の周りを真空にするわけではなく、刃を何かの液体に浸しておくことで空気との接触を防ぐ、というアイデアです。
上のリンク先(英語)では、アルコール漬け、オイル漬け、酢漬け、そしてBarbicideと呼ばれる溶液(理髪店で使用されるハサミやカミソリを保存する為の液体)に浸す、といった手法が紹介されています。
このなかから、オリーブオイルに漬けるという方法を試してみた画像がこちら。
オリーブオイルは肌についても無害ですし、スムーザー的な効果も期待出来そうです。
しかしながら、手がベタベタするのは避けられません。
やはりジップロック的な小箱に密封保存するのが「なるべく空気にさらさない」という意味においても現実的な解かも知れません。
この3原則を守れば、文字通り飛躍的にカミソリの寿命を延ばす事ができ、かなりの節約になります。
私の場合は、トレシーで乾拭き&シリカゲルを入れたジップロックコンテナーに密封する、という2つのアイデアを実行していますが、
何も対策をせずに洗面台に放置していた頃と比べ、刃の劣化度合いがかなり緩やかになった事を実感しています。
ちなみに、シリカゲルは100円均一ショップで8個入りの一袋が100円で売られています。
湿気を吸いすぎて吸湿力が低下した場合には、太陽光に当てるか電子レンジでチンする事で再生しますので何度も使えます。
ほんの小さな投資で相当な効果が期待出来ますので、ぜひ試してみてください。
このページで使用したカミソリ | |
ジレット フュージョン プログライド パワー |
シック ハイドロ5 パワーセレクト |
シリカゲル (乾燥剤) |
ジップロック コンテナー |
トレシー |