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新型アクアタッチを買ったので旧世代モデルと比較してみた

2012年の秋に発売された、アクアタッチシリーズの新モデルAT911。
発売から半年ほど経過して値段が落ち着いてきた事もあり、入手してみました。
最新モデルはどれほど性能が向上したか、手元のHQ7390(旧世代モデル)と比較レビューしてみます。

2013/02/15

【目次】このページ内の行にジャンプします
▼アクアタッチAT911の位置づけ
▼第一印象動画
▼自動洗浄機のメリットとデメリットについて
▼サイズとシェイプを比較してみる
▼刃の違い(シングルトラックヘッドと、トリプルトラックヘッド)
▼【コラム】HQ8とHQ9との互換性について
▼ウエット剃りとドライ剃りとで剃り比べてマイクロスコープカメラで比較してみた
▼総評(数ヶ月使ってみた感想。センソタッチ3Dとも比べてみました)

アクアタッチAT911の位置づけ

フィリップスシェーバーは、以下のようなラインナップで構成されています。
(製品ラインナップの詳細は、フィリップスシェーバーの違いをシンプルに箇条書きで解説するページまたはフィリップス公式ページで。)

今回私が選んだのは、普及価格帯のアクアタッチシリーズにおける最高スペックモデルのAT911
昨年(2012年)秋に発売されたばかりの新モデルです。

第一印象動画

まずは新たに入手したAquaTouchAT911の第一印象動画を撮影してみました。
注目したいポイントは以下の通り。

自動洗浄機のメリットとデメリットについて

さて、なぜ今回、センソタッチ(3D)ではなく自動洗浄機無しのアクアタッチのAT911を選んだか。
それは、自動洗浄機無しのモデルだからです。
シェーバーの自動洗浄機は確かに魅力的ですが、反面、いくつかのデメリットもあると考えています。
メリットとデメリットとを箇条書きでまとめると、こんな感じ。

洗浄機付きモデルのメリット 洗浄機付きモデルのデメリット

センソタッチシリーズはウエット剃りをセールスポイントの1つとしていますが、ウエット剃りで常用するならば、なおさら洗浄機は不要です。
というわけで、私は個人的に洗浄機の使用を前提としないモデルがいいなと考えていました。
そんななかで、洗浄機を使わないシリーズにおける最高スペックモデルが昨年追加発売されました。
それが、このアクアタッチAT911なのです。

サイズとシェイプを比較してみる

左が旧モデルのHQ7390、右がAquaTouchAT911です。
AT911の方が細身であり、そして、(ウエット時にも滑りづらくする為に)親指の当たる部分にクビレがついているのが特徴的。

刃の違い(シングルトラックヘッドと、トリプルトラックヘッド)

左がHQ7390の刃(HQ8)、右がAquaTouchAT911の刃(HQ9)です。
一列刃の場合は円周部分にのみ刃がある事を意識して肌に当てる剃り方になりますが、三列刃の場合は面全体を使っている感触になります。

上段は、外刃を内側から見たところ。
HQ8刃とHQ9刃とで、スリットの面積が全然違う事が分かります。

下段は、内刃の拡大画像。
フィリップスシェーバーの内刃は、円盤に小さな刃が多数くっついている構造になっているわけですが、その刃の数がだいぶ違います。
HQ8の刃の数を数えてみると、9個の刃が備わっている事が分かります。
一方、HQ9には、外周12個、真ん中6個、内側3個、ぜんぶで21個もの刃が。

というわけで、HQ9の方が圧倒的に効率よくヒゲを刈り取る事が出来ます

【コラム】HQ8とHQ9との互換性について

HQ8とHQ9、サイズはほぼ同じに見えます。
そこで1つの疑問が湧いてきます。
それは、
「いまHQ8の刃を使っているシェーバーを持っている人が、刃だけをHQ9にリプレースすれば、上位機種の剃り味を手にする事が出来るのだろうか?」
ということ。

そこで、交換してみて動作するかどうか、検証する動画を作ってみました。

驚くべき事に、普通に交換出来てしまいますし、また、スイッチを入れると動作してしまいます。
ただ、交換する事は出来るのですが、モーターの動作音からして分かるように、3列刃仕様シェーバーはモーターが強力であり、一方の1枚刃仕様シェーバーのモーターは明らかに非力です。
結論としては、1枚刃仕様の本体で3列刃を空回しする事は出来ても、実際肌に当てて髭剃りするにはトルクが足りなくて使い物にならないかも、という感じ。

ウエット剃りとドライ剃りとで剃り比べてマイクロスコープカメラで比較してみた

ウエット剃りとは、セッケンやフォームの泡を使って、肌を濡らした状態で剃るシェービング方法。
肌が柔らかくなった状態で剃ることができるので、ドライ剃りの場合よりも深剃りできます。
旧モデルのHQ7390はウエット剃りに対応していませんでしたが、アクアタッチシリーズは普及価格帯でありながらウエット剃り対応となりました。
もちろん、AT911もアクアタッチシリーズですので、ウエット剃りに対応しています。

ドライ剃りとウエット剃りとで剃り比べてみた画像がこちら。

マイクロスコープカメラ(顕微鏡)で撮影した、剃った直後の肌
(クリックで拡大します)
  頬(ほほ) 鼻下 あご のど
ドライ剃り ドライ-頬 ドライ-鼻下 ドライ-あご ドライ-のど
ウエット剃り ウエット-頬 ウエット-鼻下 ウエット-あご ウエット-のど
  頬(ほほ) 鼻下 あご のど

ウエット剃りで剃ると、より深剃りでき、加えて、肌荒れを最小限に抑える事ができます。
ヒゲの薄い部分(頬やノド)では大差ありませんが、ヒゲが濃い部分(鼻下やあご)では、かなり顕著です。

総評(数ヶ月使ってみた感想。センソタッチ3Dとも比べてみました)

まず感じたのは、動作の力強さ。
やはり3列刃を動作させるという事で、モーターの力が大変パワフルです。

加えて、ウエット剃りのやりやすさ。
センソタッチ3Dの場合は、ヘッド部分が真ん中の一点だけで支えられているので、シェービング時の力のかけ具合が多少トリッキーですが、AT911は従来モデルと同様の使い勝手でウエット剃りが楽しめます。
さらに言うと、、センソタッチ3Dの場合は、ヘッド部分を開く際に、パチパチパチと3つの刃を1つずつ解放させる必要がありますが、その点、AT911はワンプッシュボタンで一発解放であり、ウエット剃り後のすすぎ作業がラクです。

まとめると、AT911は、旧モデルの使い勝手の良さ(ヒゲクズの溜まるスペースが大きい、動作音は小さい、ヒゲクズがこぼれ落ちない)といった特徴をそのまま伝承し、そこに加えて、3列刃の力強さと、ウエット剃り対応という新たな要素が加わった正常進化版という感じ。

もちろんセンソタッチ3Dも魅力的なシェーバーではありますが、コンサバティブなフィリップスシェーバーファンの方には、正常進化を遂げたAT911を強くお勧めしたいです。


関連ページ
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